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折々の蒟蒻(3)

火葬場へ向かう猫入りダンボール「糸こんにゃく」とあり声に出す
       ☆
『角川 短歌 8月号 2018』から孫引き2019_09_18_梅新第一生命ビル
となります。本来は、山川藍の歌集
『いらっしゃい』(角川書店)に所収。
飼い猫の死を詠った連作「紙の棺」
等からの一首。猫の仮初めの棺に
用いられたのが糸こんの段ボール箱。
決して哀しくない訳ではないけれども、
「悲しい」などと言わず、声に出すのは
「糸こんにゃく」。詩的に最良のものは
明晰な散文が目指すところと同じでないか、と。
いわゆる“散文”とは一線を画するところの言葉を
追いかけ続けるぼくにとって、はたと膝を打った歌。
大事なことは言葉に出来ない、と言葉によって示す。
(画像は本文と全く関係無く、9月18日朝の光景)
       ☆
1年前の8月号では、飯沼鮎子「似ていない たとえば母は
ヒゲを取り われは取らない緑豆モヤシ
」との一首も
ありましたが、“もやし”とはいえ、大豆でなく緑豆ですから。
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テーマ : 短歌
ジャンル : 小説・文学

tag : 短歌こんにゃく大豆

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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