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蓼喰う文楽(1)

年が明けて、ようやく前日、配達に来ていたらしき
国立文楽劇場 友の会」の会員証。ならばと翌日
午前中の再配達を依頼しましたが、今日も受け取れず。
正午からのシフトだと、朝一に来てくれないと、無理よ。
ところで、1月の「二人の読書会」のテクストが谷崎潤一郎
『蓼喰う虫』で、久しぶりに読み返していますけれども、
関西移住後とあってか、人形浄瑠璃に関する記述が
やたらと目立ち、思わず、にんまりさせられてしまいます。
主人公・要(かなめ)が義父から文楽に誘われ、妻・美佐子も
連れ立って出ようか、どうしようかと、ぐずぐずしている冒頭。
       ☆
文楽座って一体どこなの?」
「文楽座じゃあないんだよ。文楽座は焼けちまったんで、道頓堀の弁天座という小屋なんだそうだ」

       ☆
昭和59年(1984)開館の「国立文楽劇場」は、影も形も見えない時代。
作中の「文楽座」とは、「御霊神社」の境内に在った「御霊文楽座」のこと。
明治17年(1884)に同地に移されてから大正5年(1926)の火災によって
焼失するまで、人形浄瑠璃の唯一の劇場となっていたようです。
御霊文楽座を失って、しばらくの間、松竹の肝いりで興行を行っていた
劇場が、道頓堀の「弁天座」だったようです。『蓼喰う虫』の方は、
「大阪毎日新聞」/「東京日日新聞」昭和3年(1928)12月4日号から
同4年(1929)6月18日号にかけて連載されていました。

参考文献:谷崎潤一郎『蓼喰う虫』(新潮文庫)
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テーマ : 伝統芸能
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 小説文楽

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たまに「考える人」、歴史探偵。
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