1975年の市場規模

とある読者の方から、昭和50年頃の豆腐についての市場規模を聞かれた。昭和50年……1975年のことになる。懐かしい1970年代のど真ん中だ。手元の年表を繰ってみると――1972年2月、浅間山荘事件。同年5月、沖縄が日本に復帰。同年10月、日中国交正常化。1973年6月、ウオーターゲート事件。同年8月、金大中事件。同年10月第一次石油ショック。そして1975年11月、フランスで第1回主要先進国首脳会議(サミット)開催。1976年1月、中国の首相・周恩来が死去。同年7月、ロッキード疑惑で前首相・田中角栄が逮捕。同年9月、中国共産党首席・毛沢東が死去。戦後とはまた違った意味で、激動の昭和史というものを感じさせられる。あるいは、昭和も遠くなりにけり、か。
豆腐横丁(201110)

市場規模の算出にはいくつか手法があるが、経済産業省の発表している「工業統計(品目編)」から出荷額を抽出してみよう。ただし、対象は4人以上の事業所であり、豆腐、しみ豆腐、油揚げ類の出荷額である。1973(昭和48)年は904億4,960万円、1974(昭和49)年は1,158億4,740万円、1975(昭和50)年が1,394億100万円。ちなみに2009年の豆腐などの出荷額が3,096億9,000万円。(物価などの変動を無視すれば)現在の半分以下の市場規模になる。しかし、昭和50年に至る数年前から市場規模が急速に拡大している印象を受ける。

また、総務省統計局の発表している「家計調査」から、豆腐と油揚げ・がんもどきの家計支出金額に同年の世帯数を乗じることで、家庭消費金額を推計できる。支出金額については、1973年の豆腐3,953円、油揚げ類1,923円、1974年の豆腐4,710円、油揚げ類2,547円、1975年の豆腐5,155円、油揚げ類2,801円—-これらに各年の世帯数を乗じてみると、1973年の家庭消費金額が約1,874億9,013万円、1974年が2,367万7,989万円、1975年が2,683億4,680万円となる。ちなみに2010年における豆腐や油揚げ類の家庭向け末端市場は約4,948億8,662万円。

推計による家庭消費金額も、出荷額と同様に昭和50年のほぼ2倍に拡大しているようだ。そればかりか、1973年から1975年にかけて市場規模を大きく伸ばしているのも同様である。高度経済成長時代が一段落し、オイル・ショックから低成長時代へ移行する1970年代半ば。全国にスーパー・マーケットが普及するのも、この時代である。数字を挙げたのは1975年までだが、この年までは豆腐市場も高度成長に合わせ、順調に拡大していたようにうかがわれる。
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通りすがりの夢想家。元(にして最後の)「トーヨー新報」編集人。現在は、一介の編集素浪人?



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「トーヨー新報」は、昭和33年(1958)創刊。大豆加工品(豆腐・油揚げ、納豆、豆乳、湯葉、凍り豆腐、もやし等)、こんにゃく、総菜業界をメイン購読者層に、月3回の旬刊紙「トーヨー新報」や業界関連データブック『豆腐年鑑』を発行。平成25年(2013)12月21日号、第1851号をもって終刊に至る。

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