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「トーヨー新報」のこと

「トーヨー新報」は豆腐業界唯一の全国版専門紙として、昭和33年(1958)に創刊されました。大豆加工食品(豆腐・油揚げ、納豆、豆乳、湯葉、凍り豆腐、もやし等)のほか、こんにゃく、総菜業界、またスーパーマーケット、百貨店、生協など流通・販売業界および関連機器資材メーカー、商社等を購読者に、毎月3回の旬刊紙「トーヨー新報」、業界関連のデータブック『豆腐年鑑』を発行。他にも、各種セミナーの主催、豆腐製造資機材総合ガイドブックや新書出版を手掛けてきましたが、このたび、平成25年(2013)12月21日号、第1851号をもって終刊します。

創刊当時の「トーヨー新報」の前身となる名称は「日本豆揚新聞」でした。タブロイド判から現在のブランケット判へ判型を変えるとともに、片仮名に紙名(社名)変更。昔からの読者ならば、「豆腐・油揚げ」から「豆」と「揚」を採っての「トーヨー」と察してくれるのでしょうが、やはり、オリエンタルの“東洋”とよく間違えられたと笑い話に聞きます。近年にテレビ取材などを受けても、まずは紙名の由来を“つかみ”に使われることが多かったと存じます。
20131120_トーヨー新報
創業者は故・石井嘉人(本名=昭二)。2代目社長が西村勝己、3代目が西村雷太、4代目が西村恭子……と56年の歴史を積み上げてきました。西村勝己会長は故・雷太社長の尊父、恭子現社長は母堂に当たります。2010年当事の社長急死を受けてより、社業の継続に努めてきましたが、人材養成を思うに任せず、後継者育成の困難に直面し、社員の補充もままならぬままに最終号を迎えることに。創業するのも苦労ですが、終業するのにもまた大きなエネルギーを要します。折を見つけては、お世話になった購読者、ご支援者の方々にご挨拶を重ねて回る2013年の暮れなのです。

なお、「トーヨー新報」の管理統括するホームページ「お豆腐ランド」は、事務所の閉鎖に合わせて適宜畳む格好になりますが、「お豆腐ランド」から発信されるメールマガジンは現在のところ、基本的に継続される予定です。折を見計らって、メルマガの過去ログの集積場としてのブログなり、何なりも立ち上げられ、公開されるかと思います。

「トーヨー新報」という形の新聞(第3種郵便物)は停止されますが、「トーヨー新報」が半世紀以上にわたって播いてきた大豆(加工食品)にまつわる諸々の精神が、形を変え、場所を変え、あちらこちらで芽吹き、しっかりとした根を張っていくことを期待してやみません。

【12月26日、追記】
ご賢察のとおり、上記の記事(12月のメール・マガジン中)でも仄めかされていたのが
当ブログ「お豆腐ランド ― Land of A 1000 Tofus ― 」に当たるのです。
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テーマ : トーヨー新報
ジャンル : 学問・文化・芸術

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戦時中の納豆について

トーヨー新報
ぽか様


初めて書き込みさせていただきます。

「納豆 統制組合」の検索で表示された、
「戦中納豆は「豆腐並み」を陳情する」を興味深く読ませていただきました。

実は最近、実家にて70年ほど前の私の祖父の履歴書が見つかりました。
当時祖父は50代のようでした。
戦時中に宮城の納豆組合と「全国納豆工業組合聯合会」の書記長を兼任していたらしく、それまで現在の家族はそれを知りませんでした。父が小学校5年生の時に祖父が他界していた為、あまり伝わっていませんでした。

色々知りたいと思い、そのころの全国納豆工業組合聯合会のことが書かれた資料をご存じであればご紹介ご紹介していただけたらと思います。

ちなみに祖父はぽか様と同じく新聞記者だったようで、大正時代に茨城新聞社や建築の業界紙の仕事をしていたようです。

出典

元々の記事に出典を明記していなかったので、
流れを分断して、記事単体だとわかりづらいですね。
申し訳ございません。
折を見て、調べ物に取り掛かります。
もうしばし、お待ちくださいませ。
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たまに「考える人」、歴史探偵。
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