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包材の表示はどうする?

東日本大震災に対して国を挙げての復旧・復興運動が続く中、納豆業界では、フィルムなどの資材不足が問題となっている。JAS法により、納豆は一括表示の原材料欄に添付のたれやからしの原料情報の記載が義務付けられているため、たれやからしの原材料が変わる場合、フィルム交換が必要とされるからである。

震災地域への食料の円滑な供給を進めるに当たって、被災地域に相当量を供給している加工食品については、当分の間、JAS法の取り締まりの対象としない通知(3月29日付)を消費者庁、農林水産省が行った。ただし、やむを得ない理由で原材料を緊急に変更せざるを得ない加工食品であっても、「一括表示欄の原材料の記載順違いなど、消費者の誤認を招かない軽微な違い」であり、かつ「製品に近接したPOPや掲示により、本来表示すべき内容を商品選択の際に消費者が知ることができるようにしているもの」との限定がある。

翻って見ると、農林水産省が2006年8月に公表した「加工食品品質表示基準Q&A(第1集)」の問51「納豆等に添付するたれやからしの内容量は表示しなくてもよいですか」への回答では、「小袋の調味料等はその商品の中では一般に付随的なものと考えられることから、これまでもその内容量の表示が義務付けられていませんでしたので、本加工食品品質表示基準でもその内容量の表示は省略しても差し支えないと考えます」と示されていた。

また2009年8月に一部改正された「加工食品品質表示基準改正に関するQ&A」の問50「複数の加工食品を組み合わせた製品の原材料の記載方法を教えてください」において、その回答では「原材料名から当該食品の特性を消費者が適切に読みとれるように配慮すること」が重要視され、「構成要素ごとに分割し、メインとなる構成要素から順にタイトルを付した上で、それぞれ重量割合の多い順に原材料を記載すること」が望まれている。その表示の具体例として「納豆+添付たれ+添付からし」から成る納豆製品も挙げられていた。

納豆201104

今回の消費者庁、農林水産省の通知は、この原材料名そのものに変更がなく、重量割合の多い順番が変わった程度ならば、その旨を製品近くに置いたPOPなどで明示すればよいという一時的な措置である。
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