第1回全国納豆鑑評会でのスタンダード
全国納豆協同組合連合会が本年5月13日に開催する「第57回通常総会」において、「第16回全国納豆鑑評会」の表彰式も執り行われる。第16回全国納豆鑑評会は2月18日、札幌市の札幌パークホテルで開かれた。最優秀賞に当たる農林水産大臣賞は、わたり納豆(宮城県)の「国産大豆100%納豆」が受賞。
この全国納豆鑑評会、第1回は同じく全納連の主催の下、1965年(昭和40年)4月19日、食糧研究所において行われている。食糧研究所は、1934年(昭和9年)、米穀局内の米穀利用研究所として設置されたのに端を発し、現在は(独)農業・食品産業技術総合研究機構(いわゆる「農研機構」)の食品総合研究所に該当する。
出品された納豆の審査について、現在は色、形、香り、糸引き、味の5項目を評価し、各5点満点で採点する形を取っているが、第1回ではどうだったか。
まず「出品納豆は包装をはずし、2つの皿に取って一方で外観、色、香りを審査し、他方の皿より少量の納豆を小皿に取って粘り、味、硬さを審査し、両方の結果より総合判定と上位10点を選定した」という。色、香り、味の3項目は現在と共通だ。形と外観もほぼ同義と思われる。第1回と比べて、粘りと硬さという項目が消え、糸引きという項目が増えた。納豆の品質を比較検討する際、必ずしも硬めの納豆を好む人ばかりではないということなどから、硬さという個人的な嗜好に大きく左右されるものを除いたのではないかと憶測する。粘りという項目は、糸引きに置き換えられたか。糸引きは、消費者に納豆らしさをアピールする項目としても、強調されているのかもしれない。
また、現在は各項目で5点満点(5段階評価)という形を取るが、第1回においては3段階評価になっている。それぞれの項目別に見ると、外観(良い/普通/悪い)、色(濃い/普通/薄い)、香り(良い/普通/変な臭い)、粘り(強い/普通/弱い)、味(おいしい/普通/まずい)、硬さ(硬い/普通/軟らかい)──となる。消費者個人の嗜好は様々だろうが、第1回の全国納豆鑑評回に関する限り、色が濃く、粘り強く(糸引きと同一視できるかどうかは要検討)、硬い納豆が高品質とのプラス評価を受けていたことがわかる。
参考文献:「食糧研究所研究報告22号」
この全国納豆鑑評会、第1回は同じく全納連の主催の下、1965年(昭和40年)4月19日、食糧研究所において行われている。食糧研究所は、1934年(昭和9年)、米穀局内の米穀利用研究所として設置されたのに端を発し、現在は(独)農業・食品産業技術総合研究機構(いわゆる「農研機構」)の食品総合研究所に該当する。
出品された納豆の審査について、現在は色、形、香り、糸引き、味の5項目を評価し、各5点満点で採点する形を取っているが、第1回ではどうだったか。
まず「出品納豆は包装をはずし、2つの皿に取って一方で外観、色、香りを審査し、他方の皿より少量の納豆を小皿に取って粘り、味、硬さを審査し、両方の結果より総合判定と上位10点を選定した」という。色、香り、味の3項目は現在と共通だ。形と外観もほぼ同義と思われる。第1回と比べて、粘りと硬さという項目が消え、糸引きという項目が増えた。納豆の品質を比較検討する際、必ずしも硬めの納豆を好む人ばかりではないということなどから、硬さという個人的な嗜好に大きく左右されるものを除いたのではないかと憶測する。粘りという項目は、糸引きに置き換えられたか。糸引きは、消費者に納豆らしさをアピールする項目としても、強調されているのかもしれない。
また、現在は各項目で5点満点(5段階評価)という形を取るが、第1回においては3段階評価になっている。それぞれの項目別に見ると、外観(良い/普通/悪い)、色(濃い/普通/薄い)、香り(良い/普通/変な臭い)、粘り(強い/普通/弱い)、味(おいしい/普通/まずい)、硬さ(硬い/普通/軟らかい)──となる。消費者個人の嗜好は様々だろうが、第1回の全国納豆鑑評回に関する限り、色が濃く、粘り強く(糸引きと同一視できるかどうかは要検討)、硬い納豆が高品質とのプラス評価を受けていたことがわかる。
参考文献:「食糧研究所研究報告22号」
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