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LES LIAISONS EROTIQUES

今月初日に手配したDVD2点が揃っていたこともあり、
第37回「秘密のビデオ会」を催したぜ、shake it up!
当然の如く、内田裕也特集・第2弾となるんだよね。
まず鑑賞したのは、リメイク作となる若松孝二・監督
『エロティックな関係』(1992)。全編パリ・ロケを敢行
したのは偉い、おフランスに喧嘩を吹っかけようとした
心意気も良し。でも、主役は裕也なんだよ。宮沢りえ
立てようとする気持ちは愛らしいけれど、主役がフランス女に
絡まなくてどうするのよ。ビートたけしも、芸風が裕也を
継承した観が強いので、悪役として、立ち位置がぼやけて
しまったようにも見えるし。仏国でも暴れてほしかったよ、
日本人の映画監督としては。同じ若松監督が裕也と組んだ
『水のないプール』の毒気の十分の1も感じられなかったし、
『聖母観音大菩薩』など、他の傑作と比較してしまうと……。
レイモン・マルローの原作小説は未読だけれど、先行する
オリジナル映画作品の長谷部安春『エロチックな関係』
(1978)は日活ロマン・ポルノ、純然たるプログラム・ピクチャー
で、お気楽に楽しめます。裕也のキャラが自然に溶け込んで
いるし、探偵の助手役(=加山麗子)が(宮沢りえと異なり)
妻と設定されているため、オープニングから積極的に絡んでくる
だけでなく、探偵は他の女性キャラとも性交渉を行っているし
(……裕也なので、常に受身の観はあれ)。ただ、“運命の女”
としての牧ひとみより、加山麗子の方が魅力的に映るのが難。
同じ論法で行くと、リメイク作『エロティックな関係』でも、裕也
(=役名「篠山紀信」)が色香に惑わされるほどの女なのか、
ジェニファー・ガランは? と終始疑問ではありました。内面を
描かないことで神秘化するという手法を採るにせよ、ならば、
主人公との濃厚接触を通して、フィジカルな魅力を訴えるべき。
「ロレーヌ」と名を連呼するだけで、ちゃんと抱いてないだろ? 
黄色人差別の裏返しか、と勘繰りたくなる箱庭的な世界観。
事情は数十年前と変わっていないのではないのかなあ。
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テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

tag : 映画

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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