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愚者城寨

前日に読み終えた『愚者(あほ)が出てくる、城寨(おしろ)が見える』
やはり、名作だった訳ですけれど、建築家が重要な役回りで登場します。
       ☆
 アルトグはフエンテスと別れた。アルトグはアルトグ財団の金を管理していた。建築は片手間仕事だった。やつが設計したのは、美術館がひとつに、工場がいくつか。フエンテスは怒り狂った。どうして俺が仕事を続ける必要がある? こんな話は、すでに小説や、キング・ヴィダーの映画の題材になっているじゃないか。フランク・ロイド・ライトの生涯をネタにして、ゲーリー・クーパーが出たやつだ。
 フエンテスはもう建築家として働くことをやめた。ゲーリー・クーパーにならって、工事現場で臨時雇いの仕事をした。肉体労働、石工、ときには現場監督だ。フランスの中央山塊にあった家畜小屋を買いとり、暇を見つけては、建築を始めた。もちろん、酔っぱらっていないときの話だ(このころには、フエンテスは大酒を食らうようになっていたからな)。いかれた迷宮みたいな代物を建てはじめたんだ。

       ☆
小説の面白さもさることながら、唐突に、フランク・ロイド・ライトの名が
出てきて、驚き。アイン・ランドの原作で、King Vidor 監督 『摩天楼
(The Fountainhead)(1949)のことか、と調べがつきます。ゲーリー
・クーパーのDVD10枚組みセットで入手可能。ばら売りがよいのにな。
       ☆
朝9時から「なかよし建設」がやって来ました。本日は、天井板(
ベニヤ合板?!)の入れ替えのみ。エアタッカーで、サイズ調整した板を
計6枚、天井に打ち込んでいきました。タッカーのコンプレッサーが
喧しい中、CDの整理をしながら、ブログ更新。正午前には、作業終了。
次回は9月4日(土)、別の業者が来て、天井と壁上部のクロス貼り。
シエスタの後、Amazon プライムで、井口昇・監督の『スレイブメン』
(2017)を鑑賞。痛々しいおふざけ特撮物と思いきや、後半で印象が
一変。(通常と異なる表れ方ではありますが)監督の“作家性”が極めて
色濃い作品です。一応、中村優一(=仮面ライダーゼロノス)が主演。
岩永洋昭(=仮面ライダーバース)や津田寛治も良い仕事ぶりでした。

参考文献:マンシェット『愚者が出てくる、城寨が見える』(光文社古典新訳文庫)
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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

tag : 建築映画豆腐特撮

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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