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★ 2021年12月に読んだ本 ★

上野誠『万葉集から古代を読みとく』(ちくま新書)
『大曲丸一段に挑む 素浄瑠璃公演 『摂州合邦辻』合邦庵室の段』
 (ビーンズアドワークス)……「豊竹呂太夫・鶴澤清介『合邦』に挑む!」公演の
 パンフレット。「四天王寺」周辺を散策したくなりますよ。次の「四月文楽公演」でも
 取り上げられる演目であり、手元の折口信夫『身毒丸』も読んでおかないとね。
集英社文庫編集部編『短編アンソロジー 味覚の冒険』(集英社文庫)……12月の
 「二人の読書会」のテクスト。以下の14編を所収。井上荒野(あれの)「ベーコン」、
 川上弘美「クリスマス」、吉行淳之介「菓子祭」、岡本かの子「鮨」、筒井康隆
 「蟹甲癬」、椎名誠「スキヤキ」、中島らも「GOD OF THE DOG」、南條竹則「麺妖」、
 白石一郎「元禄武士道」、田中啓文「新鮮なニグ・ジュギペ・グァのソテー。キウイ
 ソース掛け」、清水義範「時代食堂の特別料理」、嵐山光三郎「芋粥」、夢枕獏
 「餓鬼魂」、谷崎潤一郎「美食倶楽部」――岡本かの子は、やはり上手いです。
 吉行辺りから、文学の傾向が如実に変化(ライト化)しています。元々、谷崎の
 「美食倶楽部」を読み直したかっただけのテクスト選択。ニグ・ジュギペ・グァ
 良かったですが、ラヴクラフトが欲しくなるよ。小説の話ならば、ずっと続けられる。
 「集英社文庫編集部編」とありますが、実質上のアンソロジストは山田裕樹
井上さやか監修 『マンガで楽しむ古典 万葉集』(ナツメ社)……講演会の内容を
 思い出しつつ、ページを進めました。漫画だと軽んじていると、えらい目に遭います。
 とにかく、情報量が多い。入門書として最適ではないですか(キャラ設定は別)。
上野誠『万葉集講義』(中公新書)
『特別展 難波をうたう―万葉集と考古学― 展示ガイドブック』(大阪歴史博物館)
 ……現在のぼくにとって、“物”から入る万葉歌が最もしっくり来る感じです。
『悠久の歴史伝える八軒家』(永田屋昆布本店)……寄稿者も立派で、一驚。
加治将一『幕末 戦慄の絆』(祥伝社文庫)
 ……副題に「和宮と有栖川宮熾仁、そして出口王仁三郎」とありますが、タイトルの
 一部から、ぼくはデヴィッド・クローネンバーグ監督 『戦慄の絆』(1988)を想起。
大岡信『古典を読む 万葉集』(岩波現代文庫)……体感的に、すんなりと呑み込め。
森鴎外『大塩平八郎・堺事件』(岩波文庫)……“歴史其儘と歴史離れ”といった
 議論は絶対に出てくるだろうけれど、歴史そのままなんて無い。“歴史”自体が
 書かれた物であるし、どの史料をどのように使用したか?が問われてくるだろうし。
 ともあれ、「大塩平八郎」は大阪人もとい天満人にとって、地名等が身近過ぎて。
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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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