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幻ホーム(谷町線・梅田)

Osaka Metro御堂筋線梅田駅には、改札口が3か所、在ります。
北改札は阪急電車、中改札はJR線、南改札は阪神電車と、Osaka
Metro・谷町線(東梅田)、四つ橋線(西梅田)にアクセスが良いです。
現在も、島式1面2線ホーム。昭和58年(1983)3月、梅田駅ホームの
混雑緩和に向けて拡幅工事が行われ、平成元年(1989)に完成しました。
ホームの幅9.1mから、1番線(なかもず方面)12m+2番線(千里中央方面)
12.5m=計24.5m(トンネル状通路を含む)と、Osaka Metroでは最大幅。
しかし、この拡幅されたホームの部分、どうやって拵えたのか?というと、
知る人ぞ知る……“幻のホーム”でも、“隠しトンネル”でも、何と呼ぼうと
構いませんが、実は、昭和初期の計画当初から織り込み済みのスペース。
梅田(本)駅の完成は、昭和10年(1935)10月6日でした。元々の9.1m
ホームの東側にも(表立つことのない)ホームが設けられていて、大国町駅
のような島式2面4線ホームだったようです。軌道は4線――加わっている
2線が何かと言えば、谷町線(の予定)でした。谷町線・東梅田駅ではなく、
谷町線・梅田駅が構想されていた訳ですね。計画だと、御堂筋線(1号線)
と谷町線(2号線)が並ぶ2連アーチ構造の駅になり、西側のホームに両線の
北行き、東側の(幻の)ホームに両線の天王寺行きが発着するはず……
だったのに、谷町線の梅田への延伸工事が、当時の資材や技術力をもって
至難の業でして、最終的に、梅田駅への乗り入れを諦め、昭和42年(1967)
3月24日、地下鉄2号線(谷町線)は現在地・東梅田駅~谷町四丁目の
区間で開業しています。この東梅田駅と梅田駅の間に準備されていたのが、
昭和38年(1963)11月29日に開業した「ウメダ地下センター梅田地下街
1期
)」であり、現「ホワイティうめだ」となるのね。さて、東側ホームは本来の
用途から外されていた時期、検車場や冷凍機室・電気室に充てられていました
が、御堂筋線・梅田駅の1番線(なかもず方面)ホームとして復活。その1番線
ホームの上階辺り――中改札と南改札の間に位置しているのが、平成26年
(2014)4月4日にオープンした 駅ナカ商業施設「ekimo梅田」であります。
天王寺、なんばに続く第3弾で、店舗面積572平方m は狭苦しいなあ……と
いささか軽んじていた己の不明を恥じ、1番線の上階と見直せば、淡い恋心。

参考記事:大阪市営地下鉄の梅田駅“幻のトンネル”と2面4線化構想
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テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

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たまに「考える人」、歴史探偵。
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