姉さん、男前!
カテゴリーは「日記 2016」だが、2015年のことを記す。
(感想を伝えようと約束したはずなのに、もう1か月以上が経つ)
……昨年12月13日(日)、マチネー公演を観に行った。
知り合いのチャーミングな方が出演していて、観劇に誘われたから。
元々、ぼくは小劇団が好きだ。舞台関係の仕事に就いていたこともある。
二つ返事で乗った。契約仕事を午前中で終え、大阪・茶屋町へ向かった。
劇団パロディフライ 第25回本公演
『姉さん、男前!』は梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて。
今回は全3回公演で、ぼくは12月13日13時から鑑賞。
座長を務め、主演を張る妹尾和夫さん……どうも覚えがある
と思っていたらば、関西では有名なラジオ・パーソナリティ。あの妹尾さんだった。
となると、標榜する“ハートウォーミング”なお芝居となるも必至。
青い演劇談義に陥りがちな小劇団臭とは縁遠い、わかりやすい娯楽劇だった。
☆
脚本はABC朝日放送の郷田美雄さん。本人曰く“攻めている”という内容は、
メキシコに始まり、シベリア(東欧?)で大団円。一応、世界を股にかけた展開。
近藤春子「姉さん」(安井牧子)を中心に、それなりの大立ち回りも仕込まれた上で、
土方明(妹尾和夫)と今は亡き親友・総一郎(三輪浩伸)の恋の行方を追う格好だ。
アクションの中心を担うヒロインは「姉さん」ながら、心理的な焦点は明に当たる。
家業の神主を継いだ明だから、メインの舞台は田舎の廃業寸前の小さな神社。
その地域に住まう後輩の医者・次郎(岩崎なおあき)や氏子らが、
土方の余命半年(→誤診)と知らされ、急遽帰国した春子姉さんに振り回され……。
☆
対幻想には、隠された三角関係が常に潜むのか? ぶっちゃけ、あだち充『タッチ』w
明の総一郎へのコンプレックスと、春子姉さんへの恋心が主軸となります。
そうなると、ついつい頭をもたげてくる疑問は、明のどこに魅力があったのか?
そもそも、春子姉さんは明のどこに惚れたのか……?
脚本には明言されてないようですし、特に明示的な場面も設けられてないような。
けれども、観客は、姉さんが明にずっと恋し続けてきたことを疑い得ません。
明と姉さんがハッピー・エンドで結ばれる終幕を当然のものと受け入れます。
それこそが、劇団PFの心柱であり、主宰となる妹尾さんの役者の力なのでしょう。
ラストは、再び国境を越えた春子姉さんと、彼女を追って出国した明の場面。
中盤で彼らを支えた神社周辺の住民らとの絡みが欲しいなぁ、
どう処理するんだろうなぁ? と気に懸かっていたところ、
SNSを持ち出してきたので、にやりとさせられました。時代への目配り。
(感想を伝えようと約束したはずなのに、もう1か月以上が経つ)
……昨年12月13日(日)、マチネー公演を観に行った。
知り合いのチャーミングな方が出演していて、観劇に誘われたから。
元々、ぼくは小劇団が好きだ。舞台関係の仕事に就いていたこともある。
二つ返事で乗った。契約仕事を午前中で終え、大阪・茶屋町へ向かった。
劇団パロディフライ 第25回本公演
『姉さん、男前!』は梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて。
今回は全3回公演で、ぼくは12月13日13時から鑑賞。
座長を務め、主演を張る妹尾和夫さん……どうも覚えがある
と思っていたらば、関西では有名なラジオ・パーソナリティ。あの妹尾さんだった。
となると、標榜する“ハートウォーミング”なお芝居となるも必至。
青い演劇談義に陥りがちな小劇団臭とは縁遠い、わかりやすい娯楽劇だった。
☆
脚本はABC朝日放送の郷田美雄さん。本人曰く“攻めている”という内容は、
メキシコに始まり、シベリア(東欧?)で大団円。一応、世界を股にかけた展開。
近藤春子「姉さん」(安井牧子)を中心に、それなりの大立ち回りも仕込まれた上で、
土方明(妹尾和夫)と今は亡き親友・総一郎(三輪浩伸)の恋の行方を追う格好だ。
アクションの中心を担うヒロインは「姉さん」ながら、心理的な焦点は明に当たる。
家業の神主を継いだ明だから、メインの舞台は田舎の廃業寸前の小さな神社。
その地域に住まう後輩の医者・次郎(岩崎なおあき)や氏子らが、
土方の余命半年(→誤診)と知らされ、急遽帰国した春子姉さんに振り回され……。
☆
対幻想には、隠された三角関係が常に潜むのか? ぶっちゃけ、あだち充『タッチ』w
明の総一郎へのコンプレックスと、春子姉さんへの恋心が主軸となります。
そうなると、ついつい頭をもたげてくる疑問は、明のどこに魅力があったのか?
そもそも、春子姉さんは明のどこに惚れたのか……?
脚本には明言されてないようですし、特に明示的な場面も設けられてないような。
けれども、観客は、姉さんが明にずっと恋し続けてきたことを疑い得ません。
明と姉さんがハッピー・エンドで結ばれる終幕を当然のものと受け入れます。
それこそが、劇団PFの心柱であり、主宰となる妹尾さんの役者の力なのでしょう。
ラストは、再び国境を越えた春子姉さんと、彼女を追って出国した明の場面。
中盤で彼らを支えた神社周辺の住民らとの絡みが欲しいなぁ、
どう処理するんだろうなぁ? と気に懸かっていたところ、
SNSを持ち出してきたので、にやりとさせられました。時代への目配り。
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tag : 演劇