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夕霧の誠

300回忌を迎えた近松門左衛門(1653~1724)の
『冥途の飛脚』梅川(うめがわ)忠兵衛ものの走り
となりまして、「封印切の段」における禿(かむろ)
弾き語りは、近松自身の『三世相』からの流用です。
自分の楽曲からのサンプリング。遊女梅川の亀屋
忠兵衛への思いの丈を、禿が梅川に代わって、名妓・
夕霧の言葉(⇒近松が書いた 遊女には誠意が無い
との批判に対する反論)をもって観客に訴える趣向。
       ☆
 今にひきかけて、傾城に誠なしと世の人の申せども、それはみな僻事訳知らずの詞ぞや、誠も嘘ももと一つ、たとへば命投げ打ちいかに誠を尽くしても、男の方より便りなく遠ざかるその時は、心矢猛に思ひても、かうした身なればまゝならず、おのづから思はぬ花の根引きに合ひ、かけし誓ひも嘘となり、また初めより偽りの勤めばかりに逢ふ人も、絶へず重ぬる色衣つひの寄る辺となる時は、始めの嘘もみな誠、とかくたゞ恋路には偽りもなく誠もなし、縁のあるのが誠ぞや、逢ふこと叶はぬ男をば思ひ思ひて思ひが積り、思ひざめにも覚むるもの辛や所在と恨むらん。
 「恨まば恨め愛しいといふこの病、勤めする身の持病か」


参考文献:『文楽床本集 国立文楽劇場 令和5年11月』(独立行政法人日本芸術文化振興会)
参考記事:松岡正剛の千夜千冊 0974夜
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テーマ : 伝統芸能
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 文楽

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
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