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法華寺再訪

法華寺_桜 以前、「法華寺」を訪ねたのは、2009年11月5日。
 「佐保路の秘仏と秘宝展」が開催されていた頃で、
 法華寺・海龍王寺不退寺の3寺を巡ったものです。
 再訪は7年ぶりとなりました。前回は秋、今回は春。
 目当ては国宝「十一面観音菩薩立像」特別開扉
 ですが、ちょうど「ひな会式」の期間にも当たりました。
 ぼくの偏愛するブツ1、2位を争う十一面観音様の前、
 50体余りの善財童子像が祀られていました。
 戸外では満開の桜、堂内にはにぎにぎしい童子たち。
 そんな華やぎにも、素知らぬ風情でマイペース。
 心を惹きつけて離さぬ 磁力を発し続ける御本尊様! 
 青みを帯びた髪に紅い唇。アンバランスに長い右腕が
裳裾をそっと摘まんで、歩み寄って来んばかり……。

蓮の蕾と丸まった葉で構成された独特の光背。法華寺本殿
やんわりとした腰の捻りから、踏み出す右足の
ぴんと立った親指の先まで何とも蠱惑的です。
様々な写真集、ブロマイド(?)などで、
幾度となく目に焼き付けているはずなのに、
本物には敵いません。角度が良くないのか、
照明がきつ過ぎるのでしょうか? 写真写りの
悪い原因は別に追及したくもありませんが。
ちゃんと、約束した日に出向きさえすれば、
ぼくの愛する十一面観音様は、ぼくだけに
その妖艶な姿態を晒してくれる。敢えて錯覚に溺れ、思念を時の彼方に放つのです。

「法華寺(門跡)」は、正式には「法華滅罪之寺」といいます。
東大寺」が全国の総国分寺であるのに対し、法華寺は「総国分尼寺」。
東大寺が聖武天皇の御願から成るのに対して、法華寺は光明皇后の御願から。
平城京の東北に在った藤原不比等の邸宅を伽藍に仕立てたものらしい。
光明皇后は藤原不比等の三女(藤三娘)に当たりますから、その縁でしょうか。
本尊の十一面観音菩薩立像は、光明皇后の姿を写したとの言い伝えもあります。
   藤原の 大き后をうつしみに あひみるごとく あかきくちびる (会津八一)
4月5日は、本堂の他、名勝庭園、浴室、光月亭、華楽園などを観て回りましたよ。
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テーマ : 仏教・佛教
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 仏像

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たまに「考える人」、歴史探偵。
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