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頭に咲く青い花

5月31日(火)、「第5回 二人の読書会」を開催。
毎月1回のペースで運営中ですね。
今回のテクストは、江國香織つめたいよるに』(新潮文庫)。
文庫本では一冊となっていますが、
元々はデビュー作「桃子」を含む『つめたいよるに』と、
料理をモチーフにした『温かなお皿』の合本です。
合計21編が収録されているところ、諸般の都合から
短編数を絞った上で、読書会に臨んでみましたが……。
「デューク」「桃子」「草之丞の話」「いつか、ずっと昔」「スイート・ラバーズ」
「冬の日、防衛庁にて」の6編です。特に、ぼくの趣味で選んだ訳でなく、
輪廻を含めてのメタモルフォーゼ(=変容、変身譚)、
生と死のあわいを無化する作者独特のやわらかい語り口に
焦点を当てたかったのかもしれません。
デューク」はクリスマス・ストーリーとしても秀逸。
桃子」「草之丞の話」には、漱石『夢十夜』を彷彿とさせる夢幻味があります。
いつか、ずっと昔」は個人、生物としての種までも超える“愛”の形が素敵。
(同作では、擬態語の用法がもろに萩原朔太郎で、笑ってしまいますけれど)
スイート・ラバーズ」では種でなく、世代を超えて、愛が伝播していきます。
……そこに一編、「冬の日、防衛庁にて」を加えたのは、何故だったかしら? 

参考文献:江國香織『つめたいよるに』(新潮文庫)
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テーマ : 読書記録
ジャンル : 小説・文学

tag : 小説読書会

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
(自称)。
好きな言葉は「ごちそうさま」。

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