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「二度づけ」考

9月9日の件から続く)
地下鉄・四つ橋線で、なんばへ戻り、「金太郎」で軽く喉を潤したくて。
串焼きは欲しくとも、串カツは何だかなあ、という気分でした。
ところで、“新世界”風の串カツに外せないソースといえば、
必ず、目にする「二度づけお断り」の注意書き。
(串カツにソースをつけるだけならば“付ける”ですが、
 ステンレス容器のソースに入れてつけるならば“漬ける”の表記でしょうか。
 面倒なので、ここでは「二度づけ」と表記しておきます)
焼き鳥盛り合わせを手始めに、串焼きを摘まみながら、冷酒を呷っていると、
隣のテーブル席から「二度づけ厳禁」は難しいとのぼやきが聞こえてきました。
「難しい」と言うのはまだ若い子の声でしたが、
箸を使わず、お好み焼きをコテだけで食べるように、慣れれば串カツも
ソースを二度づけなどしなくても、楽勝で食べられるようになるのだがなあ
と微笑ましく感じる一方で、あっ!と気付かされることがあったのです。
確かに、串に刺された食材に 満遍なくソースが行きわたるように、
1回で ソース容器に内を潜らせるのは難しいです。
かと言って、どぼっと串全体を浸せば、ソースを吸い過ぎてしまうし、野暮ったい。
翻って、どうして“二度づけ”がいけないのか?と考えてみると、
1回分のソースだけで、1本の串カツを食べ切ってくださいという意図が裏にあり、
食べ切れなかった串カツをソース容器に2度漬けると、口舌に触れた食材が
容器内のソースを介して間接キス(?)のような形になってしまうから、
衛生上、好ましからぬということかと思われます。おそらく、たぶん、maybe, so.
ならば、串カツを共用のソース容器に漬けるのでなく、串カツの上から
ソースをかけるなり、何なりする形態にすればよいように思ったのですが、
どぼどぼと かけ過ぎてしまうお客様は多数いて、ソースの無駄使い必至ですし、
そもそも、一本一本の串カツにちまちまソースをかけて食するのは侘びしいし、
見た感じだけでも、あまり美味しそうに思えませんね。豪放さが串カツの味です。
もしかすると、皆でわいわい言いながら 鍋を囲む楽しさに似たようなものが、
入れ代わり立ち代わり入って来るお客様が、同じカウンターに(立ち)座り、
同じソース容器を使うことによって生まれているのかもしれません。

ちなみに、ぼくの串カツのソースの漬け方は、基本2パターン。
串に刺さった食材の形状やサイズによりますが――
まず、串の先端をさっと潜らせるようにしてソースを付けると、串の根元を下に持ち、
後は重力に任せて、ソースが自然に下まで伝い流れてくるようにする。
もうひとつは、串をソース容器に平行な格好で、そのままソース面に着陸させ、
食材の側面全体をかするように、かつ均等にソースに触れさせる。
失敗すると串をソースの中に墜落させたり、指がソースに突っ込むので要鍛錬。
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tag : 呑む調味料

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
フードビジネス・コンサルタント
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好きな言葉は「ごちそうさま」。

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