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デス・マスク

10月18日(火)は、もしかすると、第22回を数えるかもしれない「秘密のビデオ会」。
(突発的に、発作的に、気まぐれに開催するので、正確は期せませんが)
数日前に「大阪プロレス」観戦を行った勢いで……ということもなく、
鑑賞したジェシー・バジェット監督の『デス・マスク』(2006年)は、「プロレス映画」
とは言えません。一般的には「ホラー」に分類されるのでしょうけれども、
変化球を多用し過ぎで、どうも座り心地の悪い、つまり、ぼく好みのテイストな訳です。
閉鎖されたゴースト・タウン「サングレ・デ・ディオス(神の地)」で襲ってくる敵が、
かつてオリンピック優勝のために改造された人造人間でして、3人の強豪レスラーを
一体に合成するまでは上手くいったのですが、ロボトミー手術が失敗したという代物。
その結果、誕生してしまった狂気の殺人レスラー“エル・マスカラード”は、
歴史的に抹消され、サングレ・デ・ディオスに幽閉されていたのです。そこへ
馬鹿で能天気なアメリカ人らが、ポルノ映画のロケ撮影にのこのこやって来て……。
頭がおかしくなっているエル・マスカラードは、ルチャ・リブレのルチャドールの本能で、
四角く区切られている空間にいると、そこをリングだと感じて、襲ってきますよ。
そうして、マスカラ・コントラ・マスカラのルールに基づき、相手のマスクを取ろう
とするのですが、まぁ、一般人はマスクを着用して生活していないので、自然と
顔の皮を剥がされる次第と相成ります(もちろん、フォールを奪われた後で)。
着眼点は悪くないと思います。むしろ、ウィットに富んでいて、ルールが明快で、
宜しい部類ではないかな、と。難点は、スクリーン上のエル・マスカラードの姿が、
ジャケットにあるような筋骨隆々たる偉丈夫ではなく、お腹ぽんぽこりんの
中年男だったことでしょうか。キャスト一覧に載る「レイ・ミステリオ」の名に、
WWEなどでも活躍したレイ・ミステリオ・Jr. か!と期待させておいて、
その実、叔父のレイ・ミステリオシニア)ですから、お間違いないように。
(原題も『EL MASCARADO MASSACREWRESTLEMANIAC』として、
WWEの一興行の名称「WrestleMania」と絡めてあり、確信犯のようですけれど)
シニアも確かに伝説のレスラーなのかもしれませんが、やはり旬は過ぎていたので、
飛んだり跳ねたりと派手な大技は(ほとんど)繰り出すことなく、地味~なプロレス技で
攻め立ててくる感じになり、地方の会場で前座の試合を観ている錯覚に陥ります。
そんな いなたい雰囲気が決して嫌いではなくて、何度か観返している映画な訳です。
殿方らは、ヒロインのレイラ・ミラニが意味無くM字開脚するシーンで大爆笑かなあ?
       ☆
第21回のビデオ会は、ダーレン・アロノフスキー監督『レスラー』(2008年)で、
こちらは純然たるプロレス映画。その前にバーベット・シュローダー監督の
『バーフライ』(1987年)も取り上げており、“プロレス特集”といったつもりでなく、
ぼくの偏愛するミッキー・ローク映画の流れからでした。
その昔のビデオ会では、ミッキー・ローク映画3本立てなんてこともやらかしました。
あ、『バーフライ』は、チャールズ・ブコウスキーの原作ですね。

  
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テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

tag : 映画プロレス小説

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
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