上田酒店

大阪・天満から天五中崎通商店街を経て、梅田へ歩く。
夜から九条の「シネ・ヌーヴォ」で映画を観る予定。
日はまだ高く、時間潰しを兼ねて、ちょっと呑もうかと
大阪駅前ビルへ向かいました……昔、D印刷のI 部長に
連れて行ってもらったことなどを懐かしく思い起こして、
駅前第1ビル1階の「上田酒店」へ飛び込んでみます。
庶民派の典型的な“角打ち”で、小柄なお爺ちゃんが
早くも出来上がっていました。瓶ビールの後は冷酒を。
カウンターの前でぐつぐつ煮えているおでんを頂き、
冷や奴も賞味しました。焼き鳥もメニューにありますが、
注文した後で、缶詰を温めた物だったと思い出します。
目の前の冷蔵ケースの中の一品が、おからなのか? ポテト・サラダか?
拘泥しているうちに、店内も混み出してきたようです。
……もう2時間ばかりが経過したかしら? 地下鉄の駅まで足を運んでいると、
淀屋橋の袂で、「夫の下に戻りたい」と女の人の泣き声が聞こえてきました。
突然の徒労感に打ちひしがれ、今夜、映画を観るのはよそうと自分自身に呟いて。
ヤン・シュヴァンクマイエルは観たかったにせよ、その夜ではありませんでした。
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