成分から見たこんにゃく

こんにゃくの成分を「五訂増補日本食品標準成分表」(以下「五訂食品成分表」と略)から探ってみる。五訂食品成分表は「我が国において常用される食品について標準的な成分値を収載するもの」であり、文部科学省が科学技術振興調整費研究「食品成分データベースの仕様等作成に関する実証研究」の一環として開発したもの。科学技術振興機構(JST)が試験的に公開している「食品成分データベース」からも無料アクセスできる。

下表には、食用こんにゃくの原料として用いる「精粉」の成分も加えた。精粉は、サトイモ科コンニャクの塊茎(生芋)を切り干して加工した荒粉を搗精(とうせい)したもので、マンナンを含むが直接食用とはしない。

板こんにゃくは、精粉を原料とする「精粉こんにゃく」と、生芋を原料とする「生芋こんにゃく」の2種類を挙げた。「精粉に、またこんにゃく芋は生のままか蒸煮してから皮をむいてすりおろしたものに、水または温湯を加え撹拌して糊状にし、水酸化カルシウムなどの凝固剤を加えて型に流し込み凝固させる。それをさらに煮沸して固化させた後、水でさらしたもの」が板こんにゃくと定義されている。しらたきは「糸こんにゃく」とも呼ばれることもあり、「凝固剤を加えてから、熱湯中に絞り出して、細いひも状に固化させた後、水でさらしたもの」。

精粉の段階で可食部100グラム当たり177キロカロリーあったエネルギーは、こんにゃくに加工された時点でいずれも1けたになっている。精粉では85.3グラムあった炭水化物も、精粉こんにゃくは2.3グラム(2.7%)、生芋こんにゃくは3.3グラム(3.9%)、しらたきは3.0グラム(3.5%)に激減。精粉からこんにゃくに加工される段階で、多くの成分量が大幅に減少していることが分かる。原因は多大なる水分である。

板こんにゃく、しらたきとも、可食部100グラム中に水分が96.2〜97.3%も含まれている。精粉の水分が6.0%であることを鑑みると、精粉がたんぱく質や炭水化物などの成分をどれだけ含んでいようと、これだけの水分で希釈されたのでは含有量が低くなるのも当然。

ちなみに「地域食品認証制度実施事業におけるこんにゃくの認証基準作成準則」では、精粉こんにゃくを製造する際の水の使用量について、精粉1に対して水37以下、しらたきでは精粉1に対して水27以下を基準としている。この割合から、単に水で希釈しているだけでなく、こんにゃくの保水性の高さも指摘できる。

成分から見たこんにゃく_200706
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通りすがりの夢想家。元(にして最後の)「トーヨー新報」編集人。現在は、一介の編集素浪人?



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「トーヨー新報」は、昭和33年(1958)創刊。大豆加工品(豆腐・油揚げ、納豆、豆乳、湯葉、凍り豆腐、もやし等)、こんにゃく、総菜業界をメイン購読者層に、月3回の旬刊紙「トーヨー新報」や業界関連データブック『豆腐年鑑』を発行。平成25年(2013)12月21日号、第1851号をもって終刊に至る。

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