ポンペイの壁画

「兵庫県立美術館」にて「ポンペイの壁画展」を鑑賞。
知ってのとおり、南イタリアのポンペイは西暦79年、
ヴェスヴィオ火山の噴火により埋没した古代都市です
が、1748年から始まった発掘により、多数の建造物や
壁画などが発見されています。その遺跡が「ポンペイ、
ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡
地域」として、ユネスコの世界遺産に登録されており、
今回はポンペイや近郊の遺跡から出土した壁画を
描かれた主題ごとに分けて展示するという趣向でした。
近代絵画と異なり、“個人”や“(近代)芸術”とは無縁の
住宅や公共建築を飾った、いわばインテリアの一種として捉えられるべき壁画の数々。
古代ローマ人の暮らしを追想するような趣で、ギリシャ神話(≒ローマ神話)が多く
モチーフに採られているため、神話好きで哲学趣味のぼくにはひどく懐かしくて……。
「エウクシスヌスの家と食堂」を飾るフェニックスと2羽のクジャクの壁画中に
書き付けられた標語(?)、「PHOENIX FELIX ET TU」が胸を打ちました。
食堂とはいえ、居酒屋のような場を想像して、「フェニックスが幸福であるように、
あなたもまた幸福であるように」と読んだのです。いつまでも続く宴はどこでしょう?
澁澤龍彦のプリニウス本を読み返したくなり、館内ショップで購入しましたよ。
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tag : 美術