村上翻訳本(承前)

いつからか、村上春樹を読んでいても、笑えなくなっていた話を前回しました。
でも、現在でも春樹のジャズ本や翻訳物は抵抗なく、するすると読めるんですよ。
"黒い音”が好きなぼくと、割とスタンダードなジャズを好む春樹とでは
全く嗜好/志向が異なるのですが、だからこそ、参考になるのでしょう。
『ポートレイト・イン・ジャズ』はもとより、ビル・クロウ『さよならバードランド』
巻末の「私的レコード・ガイド」は、執拗なまでに熟読玩味しています。
(もしかすると、村上春樹の作品中、最も繰り返し読んだ文章になってしまうかも)
さらにジャズ小説の翻訳、ジェフ・ダイヤー『バット・ビューティフル』は最高! 
小説という形式の中でも、そこに音楽があればいいじゃないと痛感させられます。
さて、子供の頃から、ミステリー・マニアでもあったぼくなので、
村上春樹・訳のレイモンド・チャンドラーにも引き寄せられざるを得ません。
清水俊二・訳などと読み比べ、醸し出す世界観が全く異なるのに衝撃を受け、
え、こんな話だった!と、同じ作品(?)で2度、3度と愉しめるのも良いです。
2017年の年明けからは、ハヤカワ文庫で『高い窓』を読んでいました。
高校生の頃に、“ハヤカワ・ポケット・ミステリ”という判型で接したのが初読。
(ハヤカワ文庫や創元推理文庫は、ぼくの心の故郷ですよ)
チャンドラーのオリジナル長編は7冊出版されていますが、訳者は「あとがき」で
「ここまできたら全部やってしまいたい」と述べており、ぼくも付き合いたいです。
『高い窓』が5冊目の訳本。『プレイバック』も単行本が出ているので、残り1作。
そうなると、欲張りなぼくとしましては、チャンドラーの先を夢見てしまう次第で、
読みたいぞ、春樹・訳のロス・マクドナルド……と独り、呟いてみるのでした。

参考文献:和田誠、村上春樹『ポートレイト・イン・ジャズ』(新潮文庫)
       ジェフ・ダイヤー『バット・ビューティフル』(新潮社)
       レイモンド・チャンドラー『高い窓』(ハヤカワ文庫)
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tag : 小説 黒い音

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通りすがりの夢想家。元(にして最後の)「トーヨー新報」編集人。現在は、一介の編集素浪人?



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「トーヨー新報」は、昭和33年(1958)創刊。大豆加工品(豆腐・油揚げ、納豆、豆乳、湯葉、凍り豆腐、もやし等)、こんにゃく、総菜業界をメイン購読者層に、月3回の旬刊紙「トーヨー新報」や業界関連データブック『豆腐年鑑』を発行。平成25年(2013)12月21日号、第1851号をもって終刊に至る。

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