羊を見て

見覚えがあるビルだけれど……と足が止まり、
よくよく見れば、「新ダイビル」でした。
正確に言えば、新ダイビル“2代目”となり、
大阪市北区堂島浜1-2-1 に位置しています。
いつもは中之島側から見上げていたので、
うっかりしていましたが、敷地の四隅に佇む
羊のオブジェで気付かされました。初代の
新ダイビルは、村野藤吾(1891~1984)の
設計で、外装の4階の四隅に飾られていた
オブジェの羊が地上に降り立った格好です。羊の像は、藤本美弘の制作だったはず。
建て替えられた「ダイビル本館」もそうですが、旧館を想起させる“何か”は素敵です。

「梅田換気塔」を愛してやみません。
昭和38年(1963)、梅田地下街(=梅田地下センター
=現「ホワイティうめだ」)の開業に合わせて
竣工したということは、もう半世紀を経ています。
3年ほど前に開催された「大阪歴史博物館」での
特別展「村野藤吾 やわらかな建築とインテリア」の
フライヤーにも大々的にあしらわれていたので、やはり、
村野の代表作の一つということになるでしょう。
ステンレス板から構成されているのに、妙に有機的。
見る角度や高さによって、塔の数が違って見えるのも
生きている感じがして、ぞくぞくさせられるようです。
(左の画像は、今年の1月29日に撮影)
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tag : 近代建築