わんしょっと

「せんべろ」――「1,000円でべろべろに酔える」
酒場のことですが、最近は「せんべろ」を騙る店も
増えてきて、頭が痛いです。千円で、べろんべろんに
酔えるのが条件であって、数品のアテと生ビールか
何か1ドリンクのセットで、千円札1枚からお釣りが来る
というだけでは、単なるちょい呑みセットではないか!と
ぼくみたいな呑んだくれは、怒ってしまう訳です。
もっとも、らも本『せんべろ探偵が行く』の出版が
2003年。当時と物価も異なりますから、正真正銘の
せんべろ店が希少となっていることも仕方ないのですが、
大阪市内、谷町四丁目駅(地下鉄・谷町線)が最寄りの
「わんしょっと」は本物でした。“立ち飲み処”と書かれていますが、
現在ではテーブル席も出来ているし、カウンターにも椅子が用意されています。
1コイン・セットやおでんセットが500円から。セロリのきんぴらやチヂミも美味。
安かろう、不味かろうは通用しません。冷や奴も忘れずに注文しましたよ。
冷酒1号250円。普通の人ならば、お酒のセットで始め、後2合で十分なのでは?
夕方の開店時から押しかけ、結構、呑み喰いしたはずが、2,000円前後の勘定。
学生やリーマンには重宝なお店です。近所にあれば、ぼくだって通い詰めますわ。
参考文献:中島らも+小堀純『せんべろ探偵が行く』(集英社文庫)
割を食った形なのが、19時過ぎから足を運んだ「サカホン酒場」。
船場センタービル3号館のB2Fに入っています。女子率が高かったのは何故?
時間制限付きの呑み放題メニューなど、頑張っているとは思いましたが、
せんべろ脳になっている状態で、「わんしょっと」を基準に見てしまったため、
感動も薄く、非常に申し訳なかったです……その大昔の印刷所勤務時代、
上司連がぼくを呑みに誘ってくれる時は、まず角打ちでたらふく呑ませてから
との手順を踏んでいたっけ、と思い出し、読み終えた『せんべろ探偵が行く』も
I 部長に進呈したのであったなあ、と懐かしく思い返していた金曜日の夜。
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