ヘレンド展

東洋陶磁美術館」に出掛け、「ヘレンド展」を鑑賞。
ハンガリーの名窯ヘレンドの磁器、約230点が展示
されていました。1826年、ハンガリー南西部の小村
ヘレンドで、磁器の生産開始。先行するマイセン窯、
ウィーン窯の名品に学びつつ、オーストリア帝室・
ハンガリー王国御用達窯としてのポジションを
築き上げます。1851年、ロンドン万国博覧会への
出品を機に、中国・清時代の粉彩磁器を範として欧風に
改変した花蝶文が、ヴィクトリア女王の目に留まります。
女王がこの文様のディナー・セットをウィンザー城用に
注文したことから、「ヴィクトリア」文はヘレンド窯を
代表するモチーフとなり、ヘレンド自体、世界的な名声を確立することに
つながりました。19世紀末の大量生産時代~共和国としての社会主義時代
(1945~1989)を経て、常に手作業にこだわり続けてきたヘレンド磁器、約190年の
歴史と魅力をたっぷりと堪能できる内容でした。磁器生産地としては明らかに後進
……しかし、利用できるものならば、何でも貪欲に吸収(例えば、日本の伊万里焼、
京焼などの技法を真似てみるなど)する姿勢に、何故だか、日本近代文学の姿を
重ね合わせて、胸を熱くするぼくなのでした。世界的なブランドとして通用せんとして
なおがむしゃらに試行錯誤を繰り返す執念に、個人的に惹かれるものがあります。
ギリシャ神話に想を得た「四大元素シリーズ」の色絵金彩浮彫「水の寓意」飾り
水差し、建築絵図としても興趣が尽きない色絵金彩「バラトンフュレド風景」図
コーヒーセットなどに唸り、取っ手や何やにギミックとして施された中国人キャラに
ほっこりさせられ……世紀転換期の諸作は作家性が前面に出て、普通にアートです。
☆
中之島から「大阪天満宮」まで、それほど離れてもいないため、
“天神さん”でこの日開催される「星愛七夕まつり」に行こうか
と考えていたのですが、何とは無しに中津へ移動して、開店早々の
「中も津屋」に飛び込み、赤もつ鍋(辛味噌トマト味)を頂いていました。
呑み放題では、「刈穂」(秋田)、「山法師」(山形)、天狗舞(石川)を賞味。
ところで、ヘレンド創業者のヴィンツェ・シュティングル、事業を引き継いだ
モール・フィシェルといったハンガリー人名の表記は、英語風のものらしく、
本来は日本人同様、姓→名の順で表記する模様。全盛期のヘレンド作品の
印(?)に見られる「FM」は、フィシェル・モールを意味している訳です。
中之島から「大阪天満宮」まで、それほど離れてもいないため、
“天神さん”でこの日開催される「星愛七夕まつり」に行こうか
と考えていたのですが、何とは無しに中津へ移動して、開店早々の
「中も津屋」に飛び込み、赤もつ鍋(辛味噌トマト味)を頂いていました。
呑み放題では、「刈穂」(秋田)、「山法師」(山形)、天狗舞(石川)を賞味。
ところで、ヘレンド創業者のヴィンツェ・シュティングル、事業を引き継いだ
モール・フィシェルといったハンガリー人名の表記は、英語風のものらしく、
本来は日本人同様、姓→名の順で表記する模様。全盛期のヘレンド作品の
印(?)に見られる「FM」は、フィシェル・モールを意味している訳です。
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