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日本磁器発祥(2)

さて、わが国における磁器の発祥について記す前に、
陶磁器」と一括りにしてしまいがちな「陶器」と「磁器」の違いから。
陶器は、陶土という粘土が主な材料で“土もの”ともいわれます。
磁器は、白色硬質の陶石を砕いて、粘土や石灰などを混ぜた物を使い、
いしもの”と呼ばれています。諸説あるようですが、
日本で初めて白い肌の磁器(=白磁)を作ったといわれるのが、
文禄・慶長の役(1592~1598)で、佐賀藩祖・鍋島直茂が連れ帰った李参平
朝鮮出身の陶工、李は有田東部の泉山で磁器原料となる陶石を発見し、
白川天狗谷窯で日本初の磁器を焼いたのが、通説では元和2年(1616)のこと。
有田で焼かれたので「有田焼」ですが、伊万里津(港)から積み出されたことから、
有田焼が「伊万里焼」と呼ばれることにもなります。
江戸時代の伊万里焼は、製造時期と様式から、初期伊万里様式古九谷様式
柿右衛門様式金襴手様式に大分され、他に鍋島藩の御用窯で作られた
献上用の鍋島様式なども。有田(伊万里)焼の輸出は慶安3年(1650)から。
ところで、この文禄・慶長の役で日本に連れてきた朝鮮人が……という構図、
土佐藩の長宗我部元親の連れ帰った捕虜が土佐豆腐の起源になったという
説を想起させてやまず。単線的な伝播主義を訴えるつもりは毛頭ございませんが。

参考文献:『器の教科書 完全版』(宝島社)
参考記事:日本のやきもの 伊万里・有田焼
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テーマ : 工芸
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 美術陶磁器豆腐

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たまに「考える人」、歴史探偵。
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