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小バベル

10月13日(金)、大阪・中之島の「国立国際美術館」で2017_10_13_バベルの塔
開催中だった「バベルの塔」展を観に行きました。
16世紀ネーデルラントの画家、ピーテル・ブリューゲル
(父)
の「バベルの塔」は2点現存しており、ウィーン
美術史美術館
の同作(114×155cm)ではなく、
ボイマンス美術館所蔵の作品(59.9×74.6cm)です。
最終日(10月15日)が迫っていたためか、近頃TVで
特番でも組まれたのか、大阪市の美術館としては
珍しい混雑ぶり……正直、空いている方が有り難いです
けれども。行列に並ぶのもくさくさするので、かぶりつく
観客らの肩越しに何度も眺めていました。その緻密な
ディテールの描写については、東京藝術大学COI拠点の
協力による複製画やCG映像が多大に貢献していましたねえ。
壮大な俯瞰図に、世俗性も交えての卑近な描写、マクロとミクロの混淆した
荘厳にして猥雑な迫力が魅力です。「バベルの塔」の高さは推定で約510m。
参考までに通天閣108m、東京タワー333m……(ピラミッドではありませんが)
現代の建築技術で「バベルの塔」を建てた場合の総工費・工期について
いかほどのものか? 大林組に試算してもらいたいものだなあ、と思いました。
       ☆
今回の展覧会は、メインに頼った(ほぼ)一点豪華主義ではありましたが、
ヒエロニムス・ボスの「放浪者(行商人)」、「聖クリストフォロス」のほか、
16世紀ネーデルラント絵画の名品も併せて展示されていました。
ブリューゲルの版画については今夏、「兵庫県立美術館」における
ベルギー奇想の系譜展」で鑑賞した数々との再会になります。
故・木村重信氏の縁などもあるのか、秀逸な連携ではないかと感心。
個人的な発見は、ベルナルト・ファン・オルレイ「磔刑のキリストと聖母、聖ヨハネ」
で、十字架の根元に転がる 顎の外れた頭蓋骨の描出。何たるリアリズムよ!
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テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 美術建築

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たまに「考える人」、歴史探偵。
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