だだちゃ豆

山形県鶴岡市出身の作家、藤沢周平(1927〜1997年)は、「“だだちゃ豆”があれば、ほかに馳走はいらない」と『ふるさとへ廻る六部は』に記している。

だだちゃ豆は、鶴岡市の一部の地域で生産されている在来種。枝豆のトップブランドとして全国に知られている。妊娠初期に特に必要とされるビタミンB群の葉酸が大量に含まれていることが分かって話題になった。これについては(独)農業・食品産業技術総合研究機構(NARO)作物研究所大豆育種研究チームの増田亮一主任研究員が、JA全農・営農総合対策部の技術情報誌「グリーンレポート」4月号で発表している。さやの表面が茶色の毛で覆われ、くびれが深く、普通の枝豆は1つのさやに3粒入っているが、だだちゃ豆は2粒入りが基本。

「だだちゃ」とは、山形・庄内地方の方言で「おやじ」「お父さん」を意味する。枝豆好きな地元・酒井藩の殿様が、毎日枝豆を持って来させては「今日はどこのだだちゃの枝豆か?」と尋ねたため、だだちゃ豆と呼ばれるようになったという説が有名だ。その他にも、福島県伊達郡から豆を持ち込んで作った「伊達の茶豆」から「だだちゃ豆」に転じたという説もある。

JA鶴岡では、このだだちゃ豆を農林水産省の新ガイドラインに沿って生産・出荷する「特別栽培農産物」としており、生産過程において使用する化学肥料の窒素成分量や化学合成農薬の使用回数は、山形県の慣行基準の5割以下で栽培するように取り決めている。山形県で通常の枝豆に用いる化学肥料(窒素成分)は10アール当たり6.05キログラム以下だが、だだちゃ豆は栽培期間中不使用。また化学合成農薬使用回数は通常の枝豆が8回以内であるのに対し、だだちゃ豆は4回以内と定めている。

具体的なだだちゃ豆の品種は、鶴岡だだちゃ豆生産者組織連絡協議会が認定した「庄内一号」「庄内三号」「庄内五号」「甘露」「晩生甘露」「早生白山」「白山」「尾浦」「小真木」「平田」の10品種。

参考文献:藤沢周平『ふるさとへ廻る六部は』(新潮文庫)
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通りすがりの夢想家。元(にして最後の)「トーヨー新報」編集人。現在は、一介の編集素浪人?



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