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国宝行き違い

「京都国立博物館」での「国宝」展について、関西での開催が41年ぶりといわれて
いましたが、個々の展示物は、意外と身近で鑑賞できたりするのです。
京都や奈良などは仏像の宝庫ですしね。しかし、多数の国宝が一堂に会するのは
やはり特別の機会と言えますし、毎年、退屈げに見遣っている大阪・四天王寺
扇面法華経冊子懸守には、思わず謝りたくなりました。「東洋陶磁美術館」の
コレクションの凄さも、改めて思い知らされた格好で、今夏、目にしたばかりの
油滴天目」に再会すると同時に、同美術館の繊細な展示を思い起こして舌を巻き。
餅は餅屋と言うか、陶磁器の展示に関して、「東洋陶磁美術館」は心が行き届いて
いますよ。見せ方はともかく、実物の「志野茶碗 銘卯花墻(うのはながき)」を鑑賞
できたのは収穫。日本国内で焼かれた茶陶のうち、国宝に指定されているのは
2点のみ。その中の1点に当たり、東京の「三井記念美術館」が所蔵しています。
       ☆
中世絵画では『餓鬼草紙』『病草紙』と行き違いになってしまいましたが、
元々が京都国立博物館の所蔵なので、慌てず、騒がず。
代わりに、京都・神護寺の「伝平重盛像」「伝源頼朝像」「伝藤原光能像」、
いわゆる“神護寺三像”を直に拝見。教科書などの挿絵でお馴染みですけれど、
着衣の“(ほう)”は墨ベタでなく、文様のディテールまでちゃんと目視できました。
別に刀剣マニアではありませんが、短刀「太閤左文字」もじっくりと鑑賞。
雪舟の国宝6件とは全くのすれ違いに終わり、近世絵画の名品では、俵屋宗達の
「風神雷神図屏風」もお目にかかれず。尾形光琳「燕子花図屏風(六曲一双)
妙に気恥ずかしくなりましたが、円山応挙「雪松図屏風(六曲一双)は野放図な
ようでいてポップ。与謝蕪村「夜色楼台図」は何とも愛らしい日本画(!)でした。
一瞬、水墨画かと錯誤しますが、胡粉を下地に使った雪夜の空の表現に絶句。
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テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 美術陶磁器

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歌わない詩人、喰えない物書き。
たまに「考える人」、歴史探偵。
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